- 入れ歯とは
- 保険適用の入れ歯の種類
- 保険適用外(自費)の入れ歯の種類
- どっちがいいの?
入れ歯・ブリッジ・インプラントの
特徴を比較 - 入れ歯治療の流れ
- 入れ歯は痛い?
違和感・痛みの対処法 - 入れ歯のお手入れ方法(洗浄方法)で
気を付けること - 入れ歯を検討されている方は
当院にご相談ください
入れ歯とは
入れ歯とは、虫歯や歯周病、あるいは事故などによって歯を失ってしまった時、人工の歯によって審美性と機能性を取り戻す補綴物です。
総入れ歯
上顎のすべての歯、下顎のすべての歯、あるいは上下顎のすべての歯を失った場合に作る入れ歯です。
人工歯、人工歯肉で構成されています。
部分入れ歯
歯を失った箇所だけを補う、部分的な入れ歯です。歯が1本でも残っていれば、部分入れ歯は作れます。
人工歯、人工歯肉、そして金属の留め具で構成されています。
保険適用の入れ歯の種類
レジン
人工歯、人工歯肉にレジン(歯科用プラスチック)を使用した入れ歯です。部分入れ歯の場合は、金属の留め具も付属します。
メリット
- 保険が適用され、費用が抑えられる
- 治療期間が短い
- ほぼすべての歯科医院で取り扱いがある
デメリット
- 厚みがあるため、異物感が大きい
- 食べ物の熱が伝わりにくい
- 喋りづらさが出やすい
- 噛んだ時に痛みが出やすい
- 部分入れ歯の場合、金属の留め具が目立つ
- 人工歯、人工歯肉とも人工物であることが分かりやすい
- 強く噛むことができない
- 長く使うことができない
保険適用外(自費)
の入れ歯の種類
金属床(チタン・コバルトクロム)
入れ歯の床部分を金属で作る入れ歯です。
保険の入れ歯と比べると薄く快適で、強く噛めます。
メリット
- 薄く快適に使用できる
- 喋りやすい
- 強く噛める
- 熱伝導性に優れ、食べ物の温かさ・冷たさを感じやすい
- 汚れが付着しにくい
- 耐久性が高い
デメリット
- 自費のため費用が高額
- 金属アレルギーのリスクがある
- 壊れた時の修理が難しい
シリコン義歯
歯茎と触れる部分にクッション性に富んだシリコンを使用した入れ歯です。シリコンが歯茎を覆うようにして安定を得ます。
メリット
- 見た目が自然
- ぴったりフィットしズレにくい
- 噛んだ時も痛みが出にくい
- 上下左右の顎の動きにしっかりついてくる
- 耐久性が高い
デメリット
- 自費のため費用が高額
- 汚れが付着しやすい
- 壊れた時の修理が難しい
マグネット式入れ歯
歯根が数本残っている場合に適した入れ歯です。歯根の頭に金属を取り付け、入れ歯側に磁石を埋め込み、金属と磁石が引き合う力で安定を得ます。装着時には、金属・磁石とも外からは見えません。
メリット
- 見た目が自然
- 磁力でしっかりと安定する
- 強く噛める
- 異物感が少なく喋りやすい
- 汚れが付着しにくい
- 耐久性が高い
デメリット
- 自費のため費用が高額
- 金属アレルギーのリスクがある
- 壊れた時の修理が難しい
インプラント入れ歯
顎の骨に埋め込んだ2~6本のインプラントを支えとして安定を得る入れ歯です。インプラントを埋入するためには手術が必要ですが、治療後は抜群の安定感が得られます。全歯をインプラントにする場合と比べると、格段に安く受けられる治療となります。
メリット
- ズレる、外れることはまずない
- 強く噛める
- 異物感が少なく喋りやすい
- 見た目が良い
- 着脱可能でお手入れしやすい
デメリット
- 自費のため費用が高額
- 手術が必要
- 治療期間が長い
どっちがいいの?
入れ歯・ブリッジ・インプラントの特徴を比較
「失った歯の機能性と審美性を取り戻す治療」には、入れ歯、ブリッジ、インプラントがあります。
その特徴を比較することで、治療の選び方が見えてきます。
入れ歯(保険) |
ブリッジ(保険) |
インプラント(自費) |
|
噛む力 |
弱い |
強い |
非常に強い |
審美性 |
良くない |
やや良い |
非常に良い |
異物感 |
大きい |
小さい |
ほとんどない |
残存歯への |
ある |
大きい |
ない |
顎の骨の吸収 |
進む |
進む |
維持できる |
平均寿命 |
7~8年 |
7~8年 |
10~15年 |
手術 |
不要 |
不要 |
必要 |
適応 |
広い |
やや限定される |
やや限定される |
治療期間 |
3~4週間 |
1~2週間 |
4カ月~半年 |
保険の入れ歯やブリッジと比べると、インプラントの審美性や機能性が非常に優れていることが分かります。
ただ、何をどこまで求めるかは、患者様によって異なります。実際に、保険の入れ歯やブリッジを選び、長くご満足いただいている患者様もいらっしゃいます。また上記表では保険の入れ歯・ブリッジについて評価していますが、自費の入れ歯・ブリッジになるとさまざまな特長を持ったものがあります。
特に自費の入れ歯は種類が多く、咬合力、審美性、異物感の少なさなどを追求した入れ歯を当院でも取り扱っております。
入れ歯治療の流れ
入れ歯治療は、患者様の状況に応じて最適な入れ歯を作成し、快適に使用できるようにするプロセスです。以下に、一般的な入れ歯治療の流れをご紹介します。
1初回相談・カウンセリング
まず、歯科医師が患者様の口腔内を確認し、失った歯の状態や周囲の歯肉、顎の骨の状態を診察します。患者様のご希望やお悩みをお聞きし、最適な入れ歯の種類や治療方針をご提案します。具体的な治療の流れや費用、期間についてもご説明いたします。
2型取り(印象採得)
入れ歯を作成するための最初のステップとして、口腔内の型を取ります。この型取りにより、患者様の歯茎の形状や咬み合わせを正確に反映した模型が作られます。この模型を基に、個々の患者様にぴったりと合う入れ歯を製作します。
3仮合わせ
仮の入れ歯を作成し、患者様の口に合わせて確認します。この段階で、入れ歯の形や噛み合わせの調整を行い、患者様が快適に使用できるように微調整を行います。仮合わせを通じて、見た目や機能を確保します。
4最終製作・装着
仮合わせで確認した内容を基に、最終的な入れ歯を作成します。完成した入れ歯を患者様の口に装着し、最終的な調整を行います。入れ歯の噛み合わせやフィット感を再度確認し、必要に応じて微調整を加えます。
5フィッティングの確認
入れ歯を装着後、使用感や噛み合わせを確認します。もし違和感や痛みがある場合は、すぐに調整を行います。フィッティングの確認は数回行われることがあり、患者様が快適に使用できるようになるまで続けます。
6メンテナンスとフォローアップ
入れ歯は定期的なメンテナンスが重要です。装着後も定期的に歯科医院を訪れ、入れ歯の状態をチェックし、必要な調整を行います。また、入れ歯の正しいお手入れ方法についても指導します。定期的なチェックを受けることで、入れ歯を長く快適に使用することができます。
入れ歯は痛い?
違和感・痛みの対処法
入れ歯を使用し始めた際に、痛みや違和感を感じることは珍しくありません。入れ歯を初めて装着すると、どうしても違和感が生じます。特に初めの数日は、異物感や噛み合わせの違和感を感じることがあります。この違和感は、時間とともに少しずつ慣れていきます。下記に対処法をご紹介いたします。
シリコンライナーの使用
特に敏感な歯茎の場合、シリコンライナーを入れ歯に使用することで、クッション性が増し、痛みが軽減されることがあります。
適切なケアとお手入れ
入れ歯が汚れていたり、菌が繁殖していたりすると、口内炎や痛みの原因になることがあります。入れ歯を清潔に保つために、毎日適切なお手入れを行いましょう。また、入れ歯を外している時間に、歯茎のマッサージを行うと血行が良くなり、痛みの予防につながります。
入れ歯のお手入れ方法
(洗浄方法)で
気を付けること
食後や寝る前の洗浄
食後、就寝前には必ず入れ歯を洗いましょう。
短時間であっても一度装着した入れ歯には食べかすや細菌が付着していますので、流水に当てながらブラシで丁寧に擦りましょう。
入れ歯専用のブラシが売られていますが、普通の歯ブラシでも構いません。ただしその場合、自分の歯を磨く歯ブラシと、入れ歯を磨く歯ブラシは分けるようにしてください。
においが気になる場合は、入れ歯洗浄剤を使います。
熱湯や漂白剤で洗わない
熱湯や漂白剤の使用は、入れ歯の変形や劣化の原因となります。
変形すると、多くの場合作り直しが必要です。
乾燥に注意
入れ歯は乾燥に弱いため、外している間はコップの水または入れ歯洗浄剤に浸けてください。
乾燥させてしまうと、変形や割れの原因となります。
入れ歯にあった洗浄剤を
入れ歯の材質によっては、特定の洗浄剤が適さないことがあります。
歯科医師に確認した上で、入れ歯に合った洗浄剤を使うようにしてください。
丁寧な取り扱いを
入れ歯は、落としてしまうと割れることがあります。取り扱いには十分にご注意ください。
毎日の洗浄の際も、水を張った洗面器の上で作業を行うことをおすすめします。洗面台に直接落とし、割ってしまう方がときどきおられます。
痛みや違和感があれば
すぐに歯医者さんへ
入れ歯は、どれだけ正しく使っていても、やはり徐々に劣化していきます。痛みや違和感があった時には、すぐに入れ歯を持って歯科医院を受診しましょう。
多少であれば調整や修理で対応できることもありますが、合わないまま使い続けていると作り替えが必要になる可能性も高くなります。歯や歯茎を傷つけたりしないためにも、異変を感じた時にはお気軽にご相談ください。
また、特に不具合がない場合も、定期的に歯科医院で調整をしてもらうことをおすすめします。小まめな調整によって無理な力がかかることを防ぎ、入れ歯を快適に、長く使いましょう。
入れ歯を検討されている方は
当院にご相談ください
当院では、患者様一人ひとりのニーズに合わせた入れ歯治療を提供いたします。
保険適用の入れ歯から、自費のより快適で審美的な入れ歯まで、さまざまな選択肢をご用意しており、また、入れ歯に関する疑問や不安にも丁寧にお答えし、安心して治療を受けていただけるようサポートいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。