- 妊娠中に歯医者に行ってもいいの？
- 妊娠中に受けられる歯科治療
- 妊娠中は虫歯・歯周病になりやすい！
- 妊婦歯科検診で虫歯だらけと発覚？
検診が必要な理由 - 妊娠中の注意事項と自宅でできる口腔内ケア
- 妊娠初期の歯の治療は、母体に影響がある？
- 妊娠中の歯医者に関するよくある質問
妊娠中に
歯医者に行ってもいいの？
当院のマタニティ歯科では、妊娠中や出産後の女性が安心して受けられる歯科ケアを提供しています。
妊娠中、ご自身の身体、お腹の中にいる赤ちゃんへの影響が心配で、歯科医院に行くことを迷う女性は少なくありません。ただ、妊娠中であることをお伝えいただければ、安心して検査や予防処置、さらには治療を受けていただくことができます。
ママと赤ちゃんの健康へ配慮した診療を行うことはもちろん、その安全性についてご説明させていただきます。そして説明にご納得していただいた上で、検査・予防処置・治療へと進みます。
ご本人様、そしてご家族が安心して出産を迎えられるよう、当院がお口の健康をサポートいたします。どうぞ、お気軽にご相談ください。
妊娠中に歯医者に行く場合は
必ずドクターに
事前にご相談ください。
当院に限らず、妊娠中の方が歯科医院を受診する際には、事前にかかりつけの産婦人科のドクターに相談しておくことをおすすめします。
妊娠の状況は患者様によって異なるため、かかりつけ医から注意すべき点を聞いておくと、より安心して歯科医院を受診することが出来ます。
妊娠中に受けられる歯科治療
虫歯治療・歯周病治療・抜歯などの本格的な治療は基本的に妊娠中期（安定期）に、予防処置については、妊娠前期から妊娠中期にかけて行います。
※レントゲン検査・CT検査・麻酔・お薬の処方については、実施・処方する前に患者様にご説明します。
ご同意のないまま検査や治療、処方をすることはありません。
虫歯治療
歯を削って詰め物や被せ物をする治療が可能です。
大きな虫歯の治療、根管治療など痛みが強く出るケースでは、麻酔を使用します。
歯周病治療
歯石の除去、歯磨きの改善などによる歯周病治療が可能です。
ただし、フラップオペ、歯周組織再生療法などの外科的な治療については、出産後に行います。
抜歯
虫歯や歯周病によって歯を残すことが困難な場合、麻酔の上で、抜歯が可能です。
ただし、親知らずの抜歯については、より慎重に判断します。抜歯を避けるべきと判断した場合には、炎症を鎮める処置、痛み止めの処方などで対応し、出産後に抜歯します。
歯石取り・クリーニングなどの
予防処置
歯石取り・クリーニングなどの予防処置については、妊娠中期だけでなく、妊娠前期にも問題なく行うことが可能です。
妊娠中は虫歯・歯周病に
なりやすい！
妊娠中は、以下のような口腔トラブルのリスクが高くなります。
妊娠前に歯科医院を受診し、お口の中をきれいにしておく・必要に応じて親知らずの抜歯をしておくことで、こういったトラブルが起こりにくくなります。
歯周病・虫歯
妊娠によって女性ホルモンのバランスが乱れて炎症が悪化しやすいこと、食事回数が増えがちであること、つわりにより歯磨きがおろそかになりがちなことから、歯周病や虫歯のリスクが高くなります。
親知らずの痛み
妊娠前は何の症状もなかったのに、妊娠をきっかけに親知らずが痛み出すということがよくあります。1つ前の「歯周病・虫歯」と同様、女性ホルモンのバランスの変化、食事回数の増加、つわりによる歯磨きの不足が主な原因となります。
妊娠性エプーリス
妊娠中の初期～中期にかけて、歯茎できる良性の腫れものを指します。痛みや出血などの症状を伴います。女性ホルモンのバランスの変化、被せ物の不適合、歯石などが原因になると言われています。
ほとんどは出産後に消失します。
妊婦歯科検診で
虫歯だらけと発覚？
検診が必要な理由
先述の通り、妊娠中は虫歯や歯周病、親知らずの痛み、妊娠性エプーリスなどの口腔トラブルが起こりやすくなります。
特に妊娠中に歯周病になると、早産や低体重児出産のリスクが高くなることが分かっています。また虫歯についても、出産後に赤ちゃんに虫歯菌をうつさないために、予防・治療が欠かせません。
そのため、妊娠中も一度は歯科検診を受け、予防と早期発見・早期治療に努めることが大切です。妊婦歯科検診を受け、痛みなどの症状に悩むことなく、安心して毎日を過ごし、出産を迎えましょう。
妊娠前から当院で歯科検診を受けている方だけでなく、当院を初めてご利用になるという方も、お気軽にご相談ください。
妊婦歯科検診の費用
妊婦歯科検診は基本的に保険診療となります。 ただ、地域や自治体の制度によって異なる場合があります。
多くの自治体では、妊婦を対象にした無料または補助付きの歯科検診を提供していますが、全ての治療が公費で賄われるわけではありません。
通常、基本的な検診は公的なサポートを受けることができる場合がありますが、治療や追加の検査が必要となった場合、それらは自費診療になることもあります。
妊娠中の注意事項と
自宅でできる口腔内ケア
妊娠中の注意事項
- 妊娠が分かっている場合、妊娠の可能性が少しでもある場合には、受診の際に必ずその旨をお伝えください。
- 予防処置については妊娠前期～妊娠中期にかけて受けていただけますが、本格的な治療は原則として妊娠中期に行います。
- 妊娠前期や後期であっても、母体や赤ちゃんに影響のない範囲で対応することは可能です。痛みや腫れで辛い場合には一度ご連絡ください。
- 妊娠中に治療が必要な状況にならないよう、できる限り妊娠前に歯科医院を受診し、お口の健康状態を整えておきましょう。
ご自宅でできる口腔内ケア
歯磨きでお口の清潔を
保つ・難しい場合は
口をすすぐだけでもOK
食後は可能な限り歯磨きを行い、お口の中を清潔に保ちましょう。妊娠中は、通常より虫歯・歯周病のリスクが高くなっています。
つわりなどで歯磨きがどうしてもできないという場合にも、口をすすいでできる限り清潔を保ちましょう。
フッ素配合の
歯磨き粉の使用
虫歯予防には、フッ素配合の歯磨き粉の使用がおすすめです。
歯質の強化、歯の再石灰化の促進によって、虫歯を予防します。
キシリトールガムの活用
キシリトールガムは、歯の再石灰化を促進するとともに、唾液の分泌を促します。口内の唾液が多くなると、自浄作用が活発になり、虫歯や歯周病の予防になります。
妊娠初期の歯の治療は、
母体に影響がある？
妊娠初期、まだお腹が大きくならないうちに歯科医院で検査・治療を受け、後から妊娠を知るというケースが少なからず存在します。
検査・治療の内容によっては、母体、あるいはお腹の赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があります。
医療機関を受診する時、少しでも妊娠の可能性がある場合には、必ずその旨を伝えるようにしましょう。
レントゲン検査・CT検査
レントゲン検査、CT検査ではX線を使用するため、少量の被ばくが起こります。
ただし、歯科医院で行うレントゲン検査・CT検査については影響が口腔・顎のみに留まります。そのため、母体はもちろん、赤ちゃんへの影響はないと言われています。
歯を削り、
詰め物・被せ物を
取り付ける治療
麻酔を使わずに歯を削る、詰め物・被せ物を取り付ける場合には、母体・赤ちゃんへの影響はまったくありません。
麻酔
歯科で使用する麻酔についても、母体・赤ちゃんの健康への影響はないと言われています。
むしろ、心配だからと麻酔をせずに痛みなどの症状に耐えるストレスの方が、影響が大きくなる可能性があります。
ただ、笑気麻酔については赤ちゃんの健康への悪影響が指摘されています。妊娠に気づかず笑気麻酔を用いたという場合には、かかりつけの産婦人科のドクターにご相談ください。
痛み止めの薬、抗生物質
痛み止めについては、母体・赤ちゃんの健康への影響はないと言われています。
抗生物質については、基本的に使用しません。ただし、細菌感染によるリスクが、抗生物質のリスクを明らかに上回るという場合には、患者様ご本人と相談した上で処方をすることがあります。
また必要に応じて、かかりつけの産婦人科のドクターと連携し、判断します。
妊娠中の歯医者に関する
よくある質問
妊娠中は歯医者での診療が
断られるって本当？
妊娠中の方が歯科医院を受診し、断られるということはまずありません。ただ、必ず妊娠していることを伝えるようにしてください。母体・赤ちゃんの健康に配慮した検査・治療が受けられます。
妊娠中に歯医者でレントゲンをとっても大丈夫ですか？
歯科で行うレントゲン検査・CT検査の対象は、口腔内および顎です。医科で行うレントゲン検査・CT検査と比べて被ばく量も少なく、子宮からも遠いため、母体・赤ちゃんの健康に影響はないと言われています。
妊娠中に麻酔を使うとお腹の
赤ちゃんに影響はありますか？
母体にお薬を投与すると、胎盤を介して赤ちゃんに移行するものがあります。ただ、全歯麻酔を行った場合でさえ、お腹の赤ちゃんへの影響（奇形など）はほぼないと言われています。歯科医院で使用するのは局所麻酔であり、お腹の中の赤ちゃんに影響はほとんどありません。もちろん、むやみに麻酔を使うことはありません。麻酔を使うメリットが麻酔のリスクを上回る場合にのみ、患者様のご同意を得た上で使用します。
妊娠中、いつからいつまで
歯医者に行っても良いですか？
虫歯・歯周病治療などについては妊娠中期（安定期）、予防処置については妊娠初期～中期に行うというのが基本です。ただ、来てはいけない期間というものはありません。痛みなどの症状が辛いという場合には、お気軽にご相談ください。ご不安な場合には、事前にお電話ください。
